ごろにゃ~の手帳(備忘録)

備忘録的ブログ。経営やマネジメント、IT、資産運用、健康管理などについて書き留めてます。

投資契約書の注意点

会社に不利な投資契約を締結しないために、投資契約書において、以下の内容には注意が必要です。

以下は、投資契約の不利な条項の一例です。

〈表明保証条項〉
表明保証条項のポイントは、守れない約束はしないということです。例えば、現在、訴訟等がないことの保証ではなく将来にわたって、訴訟の可能性がないことを保証させられていませんか?将来の訴訟可能性が無いという保証は投資契約書の文言から削除してもらうように交渉すべきです。


〈通知条項・承諾条項〉
経営の自由度を著しく制約するような事項に関して、ベンチャーキャピタルの承諾が求められていませんか?通知の場合、必ずしも承諾は必要ないので、経営意思決定への制約は低いといえます。通知事項に変更できないかも投資契約書交渉のポイントとなりえます。

〈株式買取条項〉
株式買取条項の発動する要件が著しく緩くありませんか?表明保証条項のささいな抵触によって、安易な株式買取を要求されるような文言になっていないか、投資契約書の細部を検証する必要があるでしょう。

株式買取請求が為された場合の買取価額が不当に高額ではありませんか?


〈役員の選任条項〉
取締役の指名権を、ベンチャーキャピタルに与えて良いのか検討しましたか?必要に応じて、取締役会の出席は、取締役としてではなくオブザーバー派遣に留めるよう交渉する余地があるでしょう。ベンチャーキャピタルが会社成長に積極的に関与するハンズオン型投資スタイルであれば検討の余地がある条項です。


〈希薄化防止条項〉
役員や従業員へのストックオプション付与が著しく制約されていませんか?一般的に、希薄化条項はどのベンチャーキャピタルの投資契約書においても記載される条項です。合理的な資本政策の下で予定している新株予約権発行等が不当に制限されていないかが投資契約書のチェックポイントです。なお、実務的には、ベンチャーキャピタルから投資を受ける前に、戦略的な資本政策を基に、計画的に新株予約権を発行しておくのが望ましいと思います。


〈誓約条項〉
遵守することが困難な条項はありませんか?


〈最恵待遇条項〉
最恵待遇条項は、今後他のベンチャーキャピタルも求めてくるということをご存知ですか?今後、新たなベンチャーキャピタルとの投資契約書において新たな条項を投資契約書に入れる必要がある場合、既存のベンチャーキャピタルにも同じ条件が適用されることになります。