ごろにゃ~の手帳(備忘録)

備忘録的ブログ。経営やマネジメント、IT、資産運用、健康管理などについて書き留めてます。

行動分析学マネジメント

行動は、行動直後の状況の変化によって変わる。これが行動の基本原則であり、専門用語では行動随伴性と呼ぶ。

■好子出現の強化:行動の直後に好子が出現すると行動は増加する。

強化:行動の回数が増えること。または増やす操作。
好子:行動の直後に出現すると行動を増やす刺激やできごと。

      • -

直前
自分:何もいわない

行動:
ターゲットA:前向き発言

直後:
自分:「すばらしい」と言う(好子)

      • -

前向き発言が増える(強化される)

■好子消失の弱化:行動の直後に好子が消失すると行動は減少する。

弱化:行動の回数や強度が減ること。または、減らす操作。

      • -

直前
自分:笑顔(好子)

行動:
ターゲットA:後ろ向き発言

直後:
自分:笑顔なし

      • -

後ろ向き発言が減る(弱化される)

嫌子出現の弱化:行動の直後に嫌子が出現すると行動は減少する。

嫌子:行動の直後に出現すると行動を減らす刺激やできごと。

      • -

直前
自分:なにもしない

行動:
ターゲットA:定時で帰ろうとする

直後:
自分:睨む(嫌子

      • -

定時で帰らなくなる(弱化される)


嫌子よりも好子を使うほうが望ましい。

嫌子
①慣れる。
嫌子を使う人を避けるようになる。
③行動全般が抑制されるようになる。
④その場の適切な行動を何も教えていない(教育になっていない)。
⑤一時的な効果でしかない。

■消去
こえまで強化されてきた行動に対して、行動の随伴性を中止することで、その行動は減少する。

      • -

直前
自分:何もいわない

行動:
ターゲットA:後ろ向き発言

直後:
自分:反論する(好子)

      • -

自分の反論が好子になり、後ろ向き発言が継続される

      • -

直前
自分:何もいわない

行動:
ターゲットA:後ろ向き発言

直後:
自分:何もいわない

      • -

後ろ向き発言が減少する。


■消去と弱化
消去を使うと、行動は一時的に増加(バースト)し、徐々に減少
弱化を使うと、行動は一気に減少

消去を使う利点→何もしなくてもOKということ。好子をやめればよい。

復帰:弱化を中止すると、行動は元に戻る。
自発的回復:消去によってしなくなった行動が、一時的にまた起こること。
      消去を使い続けるにつれて自発的回復がなくなる。
      
      「頑張って報告する」→「褒められない」→「報告やめる」
       でも、やっぱり頑張ろう!(自発的回復)
      「頑張って報告する」→「褒められない」→「報告やめる」
       でも、やっぱり頑張ろう!(自発的回復)

       を繰り返すと、自発的回復がなくなる。

◎ほめ方
行動を褒める(対象は行動そのもの)
60秒以内に褒める(直後)

■課題分析
いくつもの行動がつながって一連の行動になっている複雑な行動を、個々の構成要素に分ける。
→行動を褒めるために、行動をブレイクダウン

■パフォーマンス・マネジメント
・口約束でなく、文書に残す
・効果的な好子・嫌子を探せ
・パフォーマンスは最低週1回はチェックせよ
・ルールをはっきり規定せよ(賞罰)

■シェイピング
行動をブレイクダウンし、できない行動段階を強化し、次の段階へとステップアップさせる。
すでにできるようになった行動には好子を与えず、甘やかさない。

■チェイニング
行動をつなげて行動全体とする。
商品説明+見積もり+契約

行動を前からつなげていくことをフォワード・チェイニングといい、
後ろからつなげていくことをバックワード・チェイニングという。

見積もりができない部下に、契約をまかせて、
達成感を得させる。

商品説明の達成感よりも、契約の達成感のほうが大きいため
商品説明、見積もりという行動にも、張り合いを持たせることが可能となる。

■■新しい行動を身につけさせる5つの手法

1)教示:言葉で説明
2)モデリング:手本を示す
3)身体的誘導:手取り足取り教える
山本五十六「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」

4)シェイピング
5)チェイニング

■先行刺激による行動の制御
行動は直後の結果によってだけ左右されるわけではんかう、行動に先立つ先行刺激が行動を制御することもある。

弁別刺激:強化に結びつく刺激

母親に会う(弁別刺激)→おねだりする(強化)→もらえた
父親にはおねだりしても、もらえない→父親にはおねだりしなくなる。

行動分析学では一般的に、ABC分析というダイアグラムを使う。
A:先行刺激(Antecedent)
B:行動(Behavior)
C:結果(Consequense)

■プロンプト
行動に先行して与える補助刺激で、特定の場面で、適切な行動を促すために使われる。
1言語プロンプト
 5W1Hで説明してね

2身振りプロンプト
 シーの身振り

3モデルプロンプト
 マネをする

4身体プロンプト
  身体的誘導 ゴルフレッスンなど

■フェイディング
プロンプトを次第に弱めていき、最終的にはプロンプトがなくとも適切な行動ができるようにする

■マンネリ(飽和化)
好子の効力を変えるような出来事を確立操作という。
1)遮断化:好子を一定期間やめる→欲しくなる
2)飽和化:好子がたくさんあると効力が下がる
3)締切の設定

行動分析学マネジメント-人と組織を変える方法論

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