ごろにゃ~の手帳(備忘録)

備忘録的ブログ。経営やマネジメント、IT、資産運用、健康管理などについて書き留めてます。

プロフィットプールとは

ある産業の上流から下流まで、顧客に価値を届けるまでの流れ全体をバリューチェーンという。
バリューチェーンの各分野の収益がどのような構成になっているかを示すものが「プロフィットプール」である。

イノベーションへの解」の著者であるクリステンセンの研究によると、市場規模が変化しなかった場合、プロフィットプール全体の利益額の総和はほぼ一定である。
バリューチェーンのどこかでコモディティ化が進むと、別のところで脱コモディティ化が進み出す。
つまりバリューチェーンのどこかでコモディティ化が進み、利益が減少すると、どこか他の場所に利益が貯まりだすところが出てくるというのである。
クリステンセンはエネルギー保存の法則になぞらえて、「利益保存の法則」と呼んでいる。
結局、単純に強みを活かせる分野へ「選択と集中」をするというのではなく、その産業内のプロフィットゾーン(利益が集まるところ)に「選択と集中」を行い、事業分野として取り込むことができるかどうかが持続的な成長につながるポイントである。


以上のように、プロフィットゾーン(利益が存在するところ)は、どんどん変化し移動していく。
この変化するプロフィットゾーンを捉え続けることや新たに発生するプロフィットゾーンを見つけ出すことができることが、環境変化に適応して企業が持続的に成長していく条件である。