Rozovsky氏は、Googleの「Re:Work」のウェブサイト(Googleの人事に関する研究、アイデア、実践をシェアするためのリソース)を通じて、成功するチームが持つ5つの重要な特性を以下のようにまとめています。
1. 信頼性
チームメンバーは、基準をクリアする品質の仕事を、決められた時間内に終わらせることができる。
2. 構造と透明性
チームメンバーは、明確な役割、計画、目標を持っている。
3. 意味
チームメンバーは、仕事に個人的な意義を感じている。
4. 影響
チームメンバーは、自分たちの仕事には大きな意味があり、社会全体の利益にプラスの影響を与えると信じている。
そして最後の1つは、特にインパクトがあるものでした。
5. 心理的安全性
多くの人が、無能な人間に見られるのを恐れて、会議の場で質問をしたり、アイデアを提示することを躊躇しています。よくわかります。職場における自分の言動や行動が、逐一監視され、批判の対象となるように感じているのだとしたら、そうなるのも無理はありません。
一方、それとは真逆の状況を思い浮かべてください。誰もが安心してリスクを冒し、意見を述べ、質問できるような環境です。そこでは、マネージャーが「上空援護(air cover)」を担い、安全圏を作り出すことで、メンバーはガードを下げることができます。それが心理的安全性です。
この研究結果は、あなたが期待していた定量的データではなかったかもしれません。Googleが発見したのは、心理的に安全な環境にあるチームのメンバーは、離職率が低く、個性を生かしやすく、結果的に、成果を上げられやすくなるということでした。
最高のチームをつくる方程式は、私たちの期待よりもずっと主観的なものでしたが、この5つの要素にフォーカスすることで、ドリームチームができあがる可能性を高められることがわかりました。この研究を通して、Googleは古代ギリシャの哲学者アリストテレスの名言「全体は部分の総和に勝る」を証明したのだと見ることもできます。