ごろにゃ~の手帳(備忘録)

備忘録的ブログ。経営やマネジメント、IT、資産運用、健康管理などについて書き留めてます。

グレイナーの成長モデル

経営学者ラリ一.E .グレイナ一が書籍"Evolution and Revolution asOrganization Grow"の中で触れた分析モデルのことです。成長する組織は、その過程で5つの段階を経ます。そして、各段階において危機を迎え、それを乗り切るために変革が要求されます。

■第一段階:創造性による成長
組織の創立期には製品と市場の両方を作り出すことが強調されている。
会社の創立者はマネジメント活動を軽蔑する。しかし、増加した従業員は形式にとらわれないコミュニケーションのみでは管理できない。
創立者は古きよき時代を懐かしみ、依然として過去のやり方でやっていこうとする。
そのために悩んでいるリーダー間の対立が激しくなり、リーダーシップの危機が生じる。
ここで創立者に気に入られ、同時に組織を協調させる有能なビジネスマネージャーをおけるかどうかが重大な発展の選択になる。
→統率の危機

■第二段階:指揮による成長
有能なマネージャーを置くことによって、第一段階を生き残った会社は、指揮的リーダーシップのもとに成長期に入る。
しかし、このシステムはさらに大規模な複雑多様な組織を管理するには不適当なものになる。
下位のマネージャーの間では、自主に対する要求が強まるという危機が起きる。
会社がとる解決法は、権限を大きく委譲することであるが、慣れていないための混乱が起きることがある。
→自主の危機

■第三段階:委譲による成長
次の成長期は分権化し組織構造をうまく適用することである。
しかし、独立した現場のマネージャーたちは、彼らが部門を牛耳ろうとするため、トップマネージメントが統率力を取り戻そうとするときに変革が起きるが、集権化には失敗する。
発展する会社は独特の調整技術で新たな解決方法を見出す。
→統制の危機

■第四段階:調整による成長
この進化期は調整をうまく行うための正式なシステムの導入と、トップによるシステムの運用である。しかし、本社のスタッフと現場のラインの間に信頼が欠如し、大きく複雑になった組織は正式なシステムでは管理できなくなり、次の改革に進む
形式主義の危機

■第五段階:協働による成長
最後の段階は、形式偏重主義の危機を乗り越えようとする、強い個人相互間の協働である。
この段階は相互間のマネジメント行動における自主性を特に強調する。
この段階での進化は、より柔軟で行動科学的なアプローチを中心に強化され、そして、さらに新たな危機が発生するが、それは心理的飽和状態とされる。