ごろにゃ~の手帳(備忘録)

備忘録的ブログ。経営やマネジメント、IT、資産運用、健康管理などについて書き留めてます。

コミュニケーションの4原則

■コミュニケーションの4原則
 ドラッカーはコミュニケーションの4原則として「知覚であり、期待であり、要求であり、情報ではない」と定義している。

1.コミュニケーションは情報ではない

 私たちはコミュニケーションを「情報のやり取り」と思ってしまうことがある。確かに情報伝達もその一部ではあるが、ドラッカーは「コミュニケーションは情報ではない。情報に人間はいない」とする。「思想、意見、情報を伝達しあい、心を通じ合わせるプロセスである」と定義し、人間の心理や思想を重視する。


2.コミュニケーションは知覚である

 ドラッカーは「コミュニケーションを成立させるのは受け手である」と述べている。相手に伝わって初めて、コミュニケーションが成立したと言える。

 しかし我々は往々にして、何かを伝える時に、自分の表現で自分の言いたいことを言いがちだ。「相手に理解される表現方法を使っているかどうか」には十分な注意を払っていないことが多い。


3.コミュニケーションは期待である

 ドラッカーの『マネジメント(エッセンシャル版)』に、「我々は期待しているものだけを知覚する。期待していないものは反発を受ける」という記述がある。一方で、「反発はさして重要ではない。重要なのは期待していないものは受け付けられることさえないということである。見えもしなければ、聞こえもしない。無視される。あるいは間違って見られ、間違って聞かれる。期待していたものと同じと思われる」とも言っている。

 つまり、伝え手側が「相手は何を期待しているか」を知らなければ、言っても響かないどころか、間違って伝わる危険性すらあるということだ。


4.コミュニケーションは要求である

 仕事上のコミュニケーションは多くの場合、相手に「行動」や「思考」などを要求する。「売り上げを増やせ」「こういうやり方をせよ」「新しい方法を考えろ」など、仕事の成果に直結する要求である。しかし、それが受け手の価値観、欲求、目的に合致していなければただの強制であり、抵抗が生まれる。