■優良企業が失敗する理由
業界のリーダーである優良企業が、その地位を失うのは何故か?
それは、優れた経営者による健全な意思決定が失敗をもたらす、
「イノベーションのジレンマ」に陥ったからである。
■破壊的イノベーション
低価格、単純、小型、使い勝手がいいなど破壊的技術が登場したとき
既存の顧客に耳を傾けるあまり、新技術の市場に出遅れる。
既存の顧客を相手に収益を上げているのであるから、リソースを
そこの集中するのは経営としては健全は意思決定である。
しかし、それが失敗の原因となる。
■破壊的技術に対処するために
①破壊的技術は、それを求める顧客を持つ組織に任せる。
1つの企業の中で、2つのコスト構造や収益モデルを共存させることは
極めて難しい。子会社を設立するなど、別々の組織で、別々の顧客を
追求しないと成功しない。
②組織の規模を市場の規模に合わせる。
小規模な市場では、大企業の短期的な成長需要を満たせない。
だから小規模な組織に任せる必要がある。
スピンアウトや、適度な規模の企業を買収すればよい。
③試行錯誤しながら事業化を進める
破壊的技術による製品が、どのように使われ、市場がどのくらいになるかは
予想できない。試行錯誤できるような事業計画を立てる必要がある。
=>市場に参入する際の、予測を正しいものと思ってはいけない。
④組織にできること、できないことを評価する
変化に直面したときに、自社に能力があるかを判断する
人・技術などの資源、プロセス(商品開発や製造プロセス)、
価値基準(アイデアの良否などの判断基準)
このうち、プロセス、価値基準は、現状ないものであれば、
社内で得ることは難しい。
新しい仕事に適した会社を買収するか、子会社を立ち上げ
プロセス、価値基準を育てる必要がある。
⑤破壊的技術が評価される新しい市場を見つける
破壊的技術を商品化する際は、その特徴が評価される新しい市場を
見つけるか、開拓する必要がある。